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知的障害と発達障害の違いは?それぞれの定義、特徴、原因を解説

知的障害と発達障害は、脳機能の障害という点で共通しているため、特徴や困りごとが似ています。この記事では、診断名の定義、特徴、原因ごとに、両者の違いを解説します。それぞれに合った支援方法もご紹介するので、是非参考にしてみてください。

 

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知的障害と発達障害の違い|定義

厚生労働省によると、知的障害は、「知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別の支援を必要とする状態にあるもの」と定義されています。

 

一方、発達障害について、文部科学省では「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令がさだめるもの」と定義しています。

 

上記の定義から、両者とも脳機能の障害で共通していますが、発症年齢に違いがあることがわかります。軽度の知的障害の場合、だいたい就学時から18歳までに明らかになることが多いでしょう。一方発達障害は、知的障害よりも低年齢で診断されることが多いのです。

知的障害と発達障害の違い|判断基準と分類

医療の観点

知的障害と発達障害の診断基準には、「DSMー5」が用いられています。「DSMー5」とは、精神障害の診断・統計マニュアルで、医療の観点で用いられる国際的な判断基準です。

 

「DSMー5」によると、知的障害は、「知的能力障害(知的発達症/知的発達障害)」と呼ばれています。知的障害は、発達障害と同じく、「神経発達障害群」に属する障害として分類されているのです。

福祉の観点

知的障害は「療育手帳」の交付対象となります。療育手帳の交付の判断基準は、各自治体に任されており、IQと社会生活の適応度によって判断されることがほとんどです。

一方、知的障害を伴わない発達障害の場合は、「精神障害者保健福祉手帳」の交付が受けられます。

 

各種の手帳には等級があり、受けられる支援が変わってきます。

知的障害と発達障害の違い|特徴

知的障害の特徴

知的障害の特徴は、学習、コミュニケーション、日常生活の3つの領域に表れます。それぞれについて見ていきましょう。

 

学習上の困難さ

知的障害の1つ目の特徴は、学習の困難さです。知的障害の子どもは、読む・書く・計算するといった学習技能を身につけることが難しく、論理的思考や、問題解決も苦手です。

コミュニケーション上の困難さ

知的障害には、人とのコミュニケーションが難しいという特徴もあります。言葉の遅れもあり、相手の気持ちを察したり、意図を正確にくみ取ることが難しいのです。自分の気持ちや行動をコントロールするのが苦手であることも、コミュニケーションを難しくしている要因です。

生活上の困難さ

知的障害の子どもは、食事や身支度などの身の回りのことの自立に時間がかかります。また、お金の管理やスケジュール管理、健康管理も苦手です。

 

発達障害の種類と特徴

発達障害は、大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴について見ていきましょう。

ASD(自閉スペクトラム症)

ASDは、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害を統合した診断名です。2013年のDSM5での記載から自閉症と特性を持つ人たちを連続体としてとらえ、ASDとして扱うことになりました。

 

ASDには、人とのコミュニケーションの困難さ、感覚の偏りやこだわりといった特徴が見られます。ASDは、発達障害の中でも比較的低年齢で兆候が表れ始めます。ASDの子どもが抱える困りごとは以下のとおりです。

 

・他人の気持ちや場の空気を読み取ることが苦手

・見通しが立たないことへ不安を感じる

・急な予定変更に対応できない

ADHD(注意欠如多動症)

ADHDには、不注意、多動性、衝動性の3つの特徴が見られます。その子によって強くあらわれる特徴が異なります。代表的な特徴は以下のとおりです。

 

・集中力が持続せず、気が散りやすい

・忘れ物、失くしものが多い

・じっとしていられず、手足をそわそわ動かしたり、走り回ったりする

・過度なおしゃべり

・感情のコントロールが苦手ですぐにカッとしてしまう

 

LD(学習障害)/SLD(限局性学習障害)

文部科学省では「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、話す、聞く、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に関して著しい困難を示す様々な状態を指すものである。」と定義されています。

 

ポイントは、知的発達に遅れがないという点です。

 

学習障害は、小学校に入学してから明らかになる場合が多いでしょう。困難さが表れる能力以外では、学校の学習について行けるため、理解されにくい障害です。学習障害で見られる困りごとには以下のようなものがあります。

 

・文字を正しく読めない、書けない

・文章を読んでも理解できない

・理解はしているのに言葉で説明することができない

・計算や図形の問題が苦手

 

学習障害の中でよく見られるのが、「読み書き障害(ディスレクシア)」です。読み書き障害はその名の通り、読み書きに困難さを持つ障害で、文字を文字としてではなく、ロゴのようなデザインとして捉えるという特徴があります。

知的障害と発達障害の違い|原因

知的障害の原因には、先天的要因と後天的要因が含まれます。先天的要因には、妊娠中の母体の低栄養、出産前後の感染症や中毒、染色体異常、先天的な代謝異常などが挙げられます。

 

後天的要因として挙げられるのは、感染症の重篤化による脳炎や、強い外傷です。さらに、乳幼児期の栄養失調や、不適切な養育環境が原因となる場合もあるでしょう。

 

一方、発達障害の原因は先天的な要因に限定されます。発達障害は生まれつきの脳機能の障害だからです。先天的要因には諸説あり、正確な原因はわかっていません。

知的障害と発達障害の違い|支援方法

知的障害と発達障害の子どもが抱えている困りごとは似ていますが、困りごとの原因が違うため、支援の方法も変わってきます。ここでは、「漢字学習が苦手」という困り事を例に挙げて考えてみましょう。

知的障害の場合

知的障害を持つ子どもの場合、漢字学習が苦手なのは、全般的な知的発達に遅れがあるからです。したがって、様々な教科に苦手さが見られます。その子に合ったレベルで学習できるようにサポートしましょう。

 

また、学習するうえで、コミュニケーションの取りづらさにも配慮する必要があります。

学習障害の場合

学習障害で漢字学習が難しい子どもの場合、「書字・読字障害」の可能性があります。漢字の形を認識できないため、似ている漢字を見分けられなかったり、漢字を覚えられなかったりするでしょう。

 

先ほどもご紹介したように、読み書きに障害がある場合、文字を文字として認識することが難しく、文字の形と音が一致しないことがあります。読み取りやすいフォントを用意することや、文字の形と音に意識を向けやすくする工夫が必要になります。

 

その他の原因

この他にも、鉛筆を上手に持てない、筆圧の調節が難しいといったことが原因で、学習が困難な子どももいます。また、視覚過敏のためにノートの白が眩しく感じてしまう子どももいるでしょう。この場合、勉強の道具を変えるだけで苦手感や困難感を減らすことができます。

まとめ

この記事では、知的障害と発達障害の違いについて解説しました。両者は同じ「神経発達障害群」に属していますが、特徴や原因、支援方法に違いがあります。

 

知的障害と発達障害が併発している場合もありますし、同じ診断名でも、その子によって困りごとは異なります。大切なのは診断名にこだわるのではなく、目の前の子どもをよく見ることです。その子が「何に困っているのか」「どうして困っているのか」を考えることが、適切な支援の第一歩になるでしょう。

 

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