今回は、BRIDGEが考える療育の定義についてです。
はじめにお伝えしたいのは、療育と言っても様々な考えた方があり、一概にこれが正解である、と言えるものではないということです。
そもそも療育とは、治療教育の略であることをご存知でしたか。
東京大学の高木憲次先生が、元々は肢体不自由者に対して作った言葉です。高木先生は「療育とは現代の科学を総動員して不自由な肢体をできるだけ克服し、それによって幸いにも回復したる回復能力と残存せる能力と代償能力の三者の総和であるところの復活能力をできるだけ有効に活用させ、以て自活の途の立つように育成することである」というのを基本的な考え方としていました。
カンタンに要約すると、障害を持って生まれた子どもたちが、現代の科学を総動員することで、残されている力を使って様々なことができるようになる。そして、その力で自立生活を送れるようになる。それが治療教育であると定義したのです。
その高木先生の考えを、肢体不自由児以外にも拡大し、発達障害にまで広げて考えたのが現在の療育です。
BRIDGEが考える療育も、高木先生が定義された考え方を基本としています。
まず科学的であること。一人ひとりの子供の有り様を認め、持っている力を使い、引きだし、獲得していくこと。そして、大人になった時に自己選択・自己実現ができる状態を目指すこと。それを大前提とし逸脱することのないように、日々より良いサービスを提供するために試行錯誤を繰り返しているのです。
一方で、障害を特性であると考え、変わるべきは子どもたちではなく世の中である、というニューロダイバーシティと呼ばれる考え方もあります。
もちろん障害があっても誰もが自由に生きていけるように世の中が変わっていくべきだと思います。ですが、世の中が変わるのを待っている間にも、子どもたちは社会に出ていってしまいます。ですから、今の現代社会で自分らしく自己選択・自己決定でき、生きていける力を育んでいく「療育」という存在は不可欠だと私たちは考えています。
そして私たちは子どもたちと関わりあい子どもたちの可能性を広げる事業者です。私たちの世の中の変革を進めいく方法は子どもたちとの関わり合いの中で広げていきたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
私たちの療育に関する考え方は、クレドにも色濃く反映されていますので、ぜひ合わせてご一読ください。