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発達障害の感覚過敏とは?原因や対策は?千葉で受けられる支援も紹介

発達障害の症状の中に「感覚過敏」というものがあります。

言葉通り、感覚が過敏になる特性や症状のことで、発達障害の人にみられることもあれば、そうでない人にみられることもあります。

この記事では、発達障害の感覚過敏でよくある症状や対策、そして支援サービスについて解説していきます。

 

千葉の発達支援施設BRIDGE

 

発達障害の感覚過敏とは?

感覚過敏は、聴覚や視覚、触覚などの感覚が過敏になっている状態をいいます。

 

本人の五感が敏感に反応し何かを拒否したり、不快に感じたりする症状です。

一般的に気にしないようなことでも、感覚過敏を持っていると我慢できなかったり、過剰に反応してしまったりします。

 

五感は、私たちが生きる上で必要不可欠なもの。

特に学校や社会など集団生活の中では、必ずといっていいほど五感が刺激されます。

そのため、感覚過敏を持った人は、社会生活を送る上で大きなストレスを抱えることになるのです。

参考サイト:感覚過敏研究所

感覚過敏には、発達障害であるケースとそうでない原因を伴うケースがありますので、詳しくご紹介しましょう。

 

発達障害であるケース

感覚過敏は、発達障害の症状の一種としてあらわれることがあります。

発達障害と感覚過敏には関係性があるとされ、発達障害の特性上、感覚に関する困難が生じやすいといわれているのです。

参考サイト:厚生労働省

発達障害の中でも、特にASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)の人は、感覚過敏が併存しているケースが多くあります。

しかし、感覚過敏があるからといって必ずしも発達障害というわけではなく、逆に発達障害の人が全員感覚過敏を持っているというわけでもありません。

 

また、感覚過敏は特性を表す言葉であり、病名や診断名ではないことも注意しましょう。

 

発達障害以外のケース

感覚過敏と発達障害は因果関係がありますが、感覚過敏イコール発達障害というわけではありません。

 

発達障害以外のケースで考えられるのは、てんかんや片頭痛、身体的な疾患やストレスです。

何らかの原因で脳の神経細胞が過敏になると、感覚過敏の状態を引き起こす場合があります。

 

たとえば感覚器官の損傷を伴う怪我や病気を患い、感覚に関する問題が生じた場合、結果として感覚過敏が起こることも。

そして、メニエール病や突発性難聴などが、聴覚過敏の症状を伴う場合もあります。

参考サイト:株式会社心理オフィスK

 

感覚過敏の種類

感覚過敏には、以下の種類があります。

 

・聴覚過敏
・視覚過敏
・味覚過敏/嗅覚過敏
・触覚過敏
・前庭感覚

 

感覚過敏は「五感」とはいったものの、細かく分けると種類が豊富にあることが分かります。

さらに、この中の1つだけ症状を持つ人もいれば、複数の症状を持つ人もいます。

 

感覚過敏は、本人の感覚によって感じられるものなので、ほかの人から見て分かるものではありません。

そのため、治ったり慣れたりすることに期待するのは好ましくないのです。

 

それぞれの感覚過敏にどのような症状や特徴があるのか見てみましょう。

ご自身やお子さまに当てはまる感覚過敏があるかどうか、チェックしてみてください。

 

聴覚過敏

聴覚過敏は、聴覚に関する過敏です。

大きな音や、特定の音に対して過敏になる状態で、感覚過敏の中でも特に日常生活に影響を及ぼしやすいといわれています。

 

聴覚過敏のチェックリスト
1 大きな音を怖がる
2 突然鳴り出す音を嫌う(雷や風船が割れる音など)
3 高い音を嫌う(笛やサイレンなど)
4 特定の人の声を嫌う
5 合唱での不協和音を嫌う
6 冷蔵庫の音や時計の音など小さな生活音を嫌う
7 町中やスーパーなどのザワザワした音を嫌う
8 赤ちゃんの泣き声を嫌う

 

視覚過敏

視覚過敏は、視覚に関する過敏です。

視覚過敏は周囲が気づきにくく、注意して観察する必要のある感覚過敏です。

 

聴覚過敏は音が鳴るとすぐに反応するのに対し、視覚過敏は急に症状が現れることが少ないためです。

そのため、感覚過敏が疑われる際には、視覚過敏を訴えていないか注意深く見てみましょう。

 

視覚過敏のチェックリスト
1 明るいライトや太陽光を嫌う
2 目を覆って視界を遮ろうとする
3 片目を閉じたり覆ったり、目を細めたりする
4 動いているものや人に圧倒される
5 人と目を合わせるのを嫌がる
6 目を使うと、頭痛や吐き気、めまいを訴える

 

味覚過敏・嗅覚過敏

味覚過敏もしくは嗅覚過敏は、味やにおいに関する過敏です。

食べ物やにおいを発するものに対し敏感になっている状態のことをいいます。

 

単なる好き嫌いと判断し、無理やり食べさせようとするケースが見受けられますが、それは逆効果。

味覚過敏や味覚過敏を持ったお子さまには、楽しく食べることを優先するのが大切です。

 

味覚過敏・嗅覚過敏のチェックリスト
1 他の人が気づかないようなにおいに気付く
2 偏食が多い
3 味の違いに敏感に反応する
4 混ざった味やにおいを嫌う
5 食堂や車内などにおいがこもる場所が苦手である
6 よく吐きそうになる(オエッとなる)
7 町中や生活上のわずかなにおいに気付きやすい

 

触覚過敏

触覚過敏は、触覚に関する過敏です。

人から触られたり、特定の感触を嫌ったりします。

また、触覚は食べ物の「食感」も含まれるので、触覚過敏を持っていると食べ物に関する困りを生じる場合があります。

 

触覚過敏のチェックリスト
1 後ろから近寄られるのを嫌う
2 テーブルの下で誰かの足が触れるのを嫌う
3 扇風機の風やシャワーを痛がる
4 散髪、洗髪、爪切り、歯磨きを嫌がる
5 くすぐられることに過度に反応する
6 着るものにこだわりがある(特定の服を着ない、もしくは特定の服しか着ないなど)
7 砂や絵の具、粘土遊びを嫌がる
8 汚れることを極端に嫌がる

 

前庭感覚過敏

前庭感覚は、動きやバランスに関する過敏です。

私たちには、揺れやスピードなどの動きやバランスを感じる前庭感覚という感覚があり、その前庭感覚が過敏になっている状態をいいます。

 

前庭感覚過敏のチェックリスト
1 滑り台やブランコを嫌う
2 エレベーターやエスカレーターを嫌う
3 乗り物酔いが多い
4 階段の昇り降りを怖がる
5 激しい運動を嫌う
6 高い高いを嫌う

 

感覚過敏の対策

感覚過敏は、本人の努力で治ったり慣れて克服したりできるものではありません。

そのため、お子さまが感覚過敏を持っている場合は、家庭や学校での配慮によって居心地の良い環境を用意することが大切です。

 

ここからは、感覚過敏の種類ごとに対策を説明します。

まず共通しているのは、どの感覚過敏においても、お子さまの不安を軽減することが最優先だということです。

感覚過敏を抱えている人は、日常生活に生きづらさや不快感、不安感を持っています。

 

いずれかの感覚過敏を持ったお子さまをお持ちの保護者さまは、ご家庭でできる合理的配慮のヒントにしてみてくださいね。

 

聴覚過敏の対策

聴覚過敏の場合は、聴覚から入る不快感を減らすための対策が必要です。

 

・イヤーマフや耳栓、ノイズキャンセリングイヤホンを使用する
・家具の足にキャップや布を被せ、引きずられたり擦れたりする音を軽減する
・ドアの開閉音はスポンジを挟んで軽減する
・運動会のピストル音などを旗に変えてもらうよう相談する

 

視覚過敏の対策

視覚過敏の対策は、視覚から入る不快感を減らすための対策が必要です。

 

・サングラスやパソコン用メガネ、帽子、サンバイザーなどを着用する
・遮光カーテンや間接照明を使用し明るさを軽減する
・インテリアはシンプルな色に統一する
・蛍光灯を使用しない(眩しすぎるので)
・画面を見続けなければいけない場面では「音声読み上げ機能」を使って目を休める

 

味覚過敏/嗅覚過敏の対策

味覚過敏や嗅覚過敏には、味・においに関する不快感を減らすための対策が必要です。

 

・無理に食べさせない
・料理が混ざらないよう皿を分ける
・一緒にキッチンに立ち、料理の成り立ちを経験する
・マスクをつける、タオルで鼻をふさぐ
・好きな香りをしみこませた紙を用意し、臭いが気になったときに嗅ぐ

 

触覚過敏の対策

触覚過敏には、子どもが自分の肌で触れるものからくる不快感を減らすための対策が必要です。

「誰かから触られること」で不快感が増すことがあるので、他の人ではなく自分で自分を触る方法に切り替えるのも良いでしょう。

 

・歯磨きや爪切り、洗髪などを子ども本人にやってもらう
・柔らかい布やタオルなど、好きな感触のものを用意しておく
・服のタグを切る
・服のタグが外側についている服を買う
・服の感触が気になるかどうか確認するため購入前に試着する
・シームレス(縫い目のない)の衣類を選ぶ
・「肩触るよ」などと声をかけてから触る

 

歯磨きや爪切りは、やっている大人が自分の予想を超える動きをすると、感覚過敏を感じやすいでしょう。

 

たとえば「左の歯を磨いたら次は右の歯だと思ったのに、上の歯を磨かれた」など、一般的に気にならないようなことでも、感覚過敏を持った子どもにとってはストレスになりかねません。

 

自分で歯磨きをすることで、予想通りの動きができ、ストレスを感じにくくなる可能性があります。

 

前庭感覚過敏の対策

前庭感覚過敏は、激しい動きやスポーツを経験することで感じる不快感を減らすための対策が必要です。

動きやバランスを自分でコントロールできれば、不快感を感じにくいでしょう。

 

・ブランコに乗るとき、誰かに押してもらうのではなく自分で漕ぐ
・滑り台をすべるときは、ふちにつかまってゆっくり滑る
・乗り物酔い対策には、身体のどこかに力が入る環境を用意する(手すりをぎゅっと握る、ガムを噛むなど)

 

感覚過敏よくある疑問

感覚過敏はあまり知られていないこともあり、お子さまに感覚過敏がみられる保護者さまにも、多くの疑問が生じるのではないでしょうか。

ここからは、感覚過敏に関して疑問を感じやすい点について整理していきましょう。

 

HSP・HSCとは違う?

感覚過敏は、HSP・HSCと似ているように感じられることがあります。

 

HSPは「Highly Sensitive Person」、HSCは「Highly Sensitive Child」といいます。

周囲の刺激に敏感で、昨今では「繊細さん」と呼ばれていますね。

 

感覚過敏とHSP・HSCは似ているように見えますが、明確な違いがあります。

それは、感覚過敏が五感の過敏状態であるのに対し、HSP・HSCは心が過敏状態であることです。

 

たとえば、感覚過敏は聴覚や視覚、触覚など五感で感じるものに、過剰な反応を見せます。

一方、HSP・HSCは「人が何を話しているのか気になりすぎてしまう」「作品に感情移入しすぎて情緒が不安定になる」など、感受性が深く関わっています。

参考サイト:公益社団法人・日本心理学会

これらは異なる症状ですが、本人の中でセンシティブになり生きづらさを感じるという点は共通しています。

どちらも同じように、ストレスになり得る要素を排除しながら、生きやすい環境を整えることが大切でしょう。

 

感覚鈍麻とは違う?

感覚過敏の対照的な症状として、感覚鈍麻(どんま)というものがあります。

 

感覚鈍麻は、感覚を感じにくいことをいいます。

たとえば転んでも痛みを感じにくい、声をかけられても気づかないなど、聴覚や視覚、触覚などがきわめて鈍い状態です。

参考サイト:国立障害者リハビリテーションセンター

感覚鈍麻の場合は、骨折や火傷などの大怪我をしても気づきにくかったり、空腹感や疲労感を感じづらいという困りごとがあります。

感覚鈍麻を持っていたら、危険なものを本人から遠ざける、怪我をする可能性のあるものを部屋に置かないなどの対策が有効です。

 

感覚過敏は治る?

感覚過敏に、明確な治療法はないとされています。

慣れたり、克服したりすることも難しいため、過敏になっている五感を刺激しない方法や対策を取ることが大切です。

上記でご紹介した、それぞれの感覚過敏に効果的な対策を取り、本人の不快感や不安、ストレスを軽減してあげましょう。

参考サイト:生駒市公式ホームページ

 

感覚過敏のお子さまが受けられる支援

感覚過敏は発達障害の特性として捉えられることがありますが、感覚過敏自体は病気ではありません。

そのため、特定の治療や薬で症状を抑えることはほとんどありませんが、程度によっては日常生活に支障が出ることもあります。

 

本人がつらさや不快感を訴えるようであれば、医療機関や以下の支援機関に相談してみましょう。

 

・保健センター
・児童相談所
・発達障害者支援センター
・児童発達支援センター

 

医療機関に相談する場合は、聴覚過敏なら耳鼻科、視覚過敏なら眼科というように、症状がある器官の専門医を受診することができます。

 

しかし、発達障害による感覚過敏である場合は、専門の医療機関では異常が確認できない場合があります。

発達障害を伴う感覚過敏の場合は、発達障害の支援先を検討しましょう。

 

千葉市の支援サービスならBRIDGE

発達障害の感覚過敏なら、弊社ダンデライオンが運営する療育サービス【BRIDGE(ブリッジ)】でもサポートをさせていただきます。

 

感覚過敏を持っているお子さまは、本人の意思や意欲に反して集中力が切れてしまったり、自信をなくしてしまったりすることがあります。

BRIDGEは、お子さま1人ひとりに合わせた適切なアプローチによって、お子さまの「楽しい」「できた」を増やします。

 

感覚過敏を持っているお子さまには、本人が居心地よく感じられる環境や接し方を提供。

学校などの集団生活で得られにくい「成功体験」「自信につながる時間」を作り出します。

 

感覚過敏は、決して本人の怠惰やわがまま、好き嫌いではありません。

本人が一番苦しい思いをしているのだと、私たち大人が受容し、精いっぱいのサポートをしてあげることで、明るい未来につながるでしょう。

 

まとめ

発達障害の特性の1つでもある、感覚過敏について解説しました。

 

感覚過敏は、発達障害として症状が出現することもあれば、何らかの病気やストレスによって引き起こされることもあります。

どんな原因で発症しても、共通して大切なことは、本人から不安感を取り除いてあげることです。

ご家庭でできる対策もありますし、我々BRIDGEが提供する療育サービスを利用するという方法もあります。

 

もっとも優先度が高いのは、感覚過敏を治したり克服したりすることではなく、お子さま自身が幸せと自尊心を感じて生きていけること。

その一歩を踏み出すお手伝いを、ぜひBRIDGEにさせてください。

 

お子さまとともに時間を過ごせることを、指導員一同、楽しみにしております。

 

お子さまへの療育なら、わたしたちにお任せください!

株式会社ダンデライオンでは、子どもたちの可能性を広げる架け橋となることを目指した療育施設「BRIDGE(ブリッジ)」を千葉県内で9施設展開しています。

「子どもたちへの可能性を導く架け橋となる」を理念に掲げ、子どもたち一人ひとりの可能性を引き出すために、家族や社会とのつながりを大切にしています。

言語聴覚士、臨床心理士、公認心理師、作業療法士、理学療法士、保育士など多様な資格を持つ指導員が全国の特別支援学校や療育施設で実践されている療育技法「太田ステージ」に基づいた指導を行っています。

教室までお越し頂ければ、子どもたち一人ひとりに合わせたプログラムや療育の様子をご覧いただけます。BRIDGEへ、ぜひ1度ご見学にいらしてください!

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